保育園落ちた、日本電子化しろ

社会

今日の訪問先で雑談中にちらっと話題になった、職場の戦力維持の問題。帰りの電車で色々と考えていたので、少し綴ってみます。女性の結婚・出産による戦線離脱、子供を預けて仕事復帰を考えるも、なかなか出来ない。今までは気にしなくて良かった通勤時間も、子供を預ける上では「預かってもらえる時間通勤時間実際にお勤めできる時間」。仮に「育児のアウトソーシング」が目出度く実現出来ても、旦那さんの協力無くしては、フルタイムのお勤めを満足に遂行することすら厳しいという現実。

一つ(偉そうに)、基本的なスタンスを。「育児のアウトソーシング」と書いたが、それは何も意地悪く書いているのではなく、育児も仕事だと思っているから、である。【Q:奥さんは仕事をされていますか?】という問いに対して【A:いいえ、専業主婦です】というやりとりでいつも気になるのだが、そこは【A:はい、専業主婦です】が適切じゃないかなと。そこにはエフォート(お仕事)があり、成果物があり、誰かがやらなきゃ「組織」が維持できないわけです。と、こう言う持論を飲みの席で展開すると「よく調教されていますね~」と冗談っぽく言われるのがなんとも寂しいが…

さて、自分の仕事の一部を他の人にやってもらうのが、アウトソーシング。弊社へのアウトソーシングで言うと、例えばデータマネジメント業務を病院さんに代わって行う、通訳を会社さんのスタッフに代わって行う、等々でしょうか。ここで費用が発生するわけですので、「アウトソーシングしようかな~」と考える人は、当然アウトソーシングしたことによって、自分の手が空いて、他のことが出来るようになる。あるいは、アウトソーシング先は、きっと自分よりも良い仕事をしてくれる。家庭の仕事を他人にやってもらう訳だから、その仕組みを成立させるのが大変なのは当然。お勤め先のお給料と保育料のバランスが割に合わない(ほとんど収入増にならない)状態も、裏を返せば育児はそれだけ高コストな「お仕事」と解釈することもできるのではないでしょうか。

大変だけど、どうにかしなければならない。なら、通勤時間であったり、拘束時間であったりが、どこまで「お仕事」の本質と関係しているのか、一旦見つめ直してみたらどうだろうか?その人は、本当にその場に拘束されている必要があるのか、業務は本当に08:30から17:00の間で行われなければならない類いのものなのか?手紙から電子メール、会議からテレカン、紙の資料から電子媒体…ちょっとの工夫で、物理的に会社に居なければならない時間が激減するのではないだろうか。全てが在宅勤務で賄えるとは思いませんし、そもそも業種によってはその場に居なくては話にならないものもありますが、保育園問題の一端は、仕事のやり方が変わらないところにもあるのでは無いかと思います。男女ともに。

コメント

  1. 通りすがりの社内SE より:

    「コアタイムは会社に居なくてはならない」
    「女性は家事をして当然」
    「紙媒体・実印に勝るものなし」
    「家庭より会社を優先するのが当たり前」
    未だに昭和の感性が蔓延っています。
    日本が昨今成長出来ないのはこの辺が変わらないからではないか、と割と真面目に考えてしまいます。
    ネットワークの普及、常識、消費の価値観…環境に対応出来ない不器用な日本人に未来は有るのでしょうか。

    • 管理人 より:

      通りすがりの社内SEさん、コメントありがとうございます。少しずつ、変わってきている感じはしますが、お互いにベストを尽くすという日本の精神と表裏一体な部分もあり、難しいところでしょうね。ベストは(物理的に)会社にいなくても尽くせるよ!というのが浸透してくれるだけでも良いのですが…

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