八千代市というと、なかなか辺鄙なところだと印象をもたれがちです。否定するほどの材料も、「駅前にデカい映画館があるよ!イオンもあるよ!」くらいしか無い(かも知れません)。ご存じの方も多いかと思いますが、もとはと言えば個人事業主として自宅で仕事をしていたところ、自宅で捌ける業務量ではなくなったため、法人化をして事務所を設けたのが「株式会社TeDaMa」のはじまりです。八千代に事務所を設けたのは、ぶっちゃけ良いテナントに巡り会えたからで、当初は船橋辺りまでを色々と探していました。ただ、「地元」に拘っていたのは、事実です。
うちのスタッフさんは、本記事執筆段階では三人全員子育て真っ最中の女性です。うち一名は、掛け持ちで外国人向けの日本語教師としても活躍しています。バリバリ働いても、自宅が近いので延長保育や学童の利用は最小限に抑えられます。来客の予定がなく、電話会議の予定もない日には、チビ達が事務所の隅っこで宿題に勤しむ、またはiPadでヒカキンさんの動画を見ておとなしく待っている、なんてことも珍しくありません。「後30分で終わるから!」と言うようなケースにも対応が出来ちゃいます。
「保育園落ちた日本〇ね」が話題になってしばらく時間が経ちますが、問題としては依然としてあります。この議論では、問題の解決を行政に求めているわけですが、それを求めること自体は国民としては当然の権利なわけです(一応前置き)。ただ、個人的には行政が動いてどうにかなるのかと言うことについたは非常に懐疑的です。私の母国オランダだって保育園の問題は色々ありますが、日本のそれとは次元が違うと感じます。オランダの場合は、共働きと言っても夫婦それぞれ週一(土日含め週三)は休める勤務体系をとって「パート主婦・主夫」として働いていたり、そもそも残業はノーと言うのが働き手の当然の権利として認められています。有給もしっかりとらせる上に、そもそも病欠では有給を消化しない等の面でも日本とは大きく異なります。
これって、一種の企業努力なのだと思います。オランダではそれらをした上で、「それでも足りない!」と言うことで日本と同じように保育園の問題が話題にはなります。ですが、日本の場合は、オブラートに包んだ言い方をすると「働き方自体に大きな伸びしろ」があると思います。少し前に千葉市長が、保育園にかかる費用が子供一人あたり平均で10万円である旨のツイートをしていました。年間120万円、育児という大事な仕事をアウトソースしているのですから、妥当なラインではあると思いますが、同時に一人の主婦・主夫を社会復帰させる際には、これを超えてあまりある生産性をたたき出さなければ、社会としては成り立たないということになるんじゃないかな、と。未就学児が二人以上の世帯なら、なおさら。
なので、今の日本でいくら「保育園事情改善してくれ」と要求したところで、変わらないと思います。変わり得ないと思います。そんなことに期待しないで、自分で出来ることからやろう、と強く感じます。父親の育児参画が欧州と同程度にならない限り、日本は日本なりの工夫が必要と考えます。プログラマの仕事、本当に都内に出る必要があるのでしょうか?サポート担当は、iPad一枚あれば、どこからでも対応出来る時代ではないでしょうか?職場に子供がいるのって、そんなに望ましくないことなのでしょうか?
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