少し案内が送れてしまいましたが、7月に正式リリースされましたPromasys 7.3の主な新機能と改修点、ならびに現時点で判明している不具合です。
追加される主な新機能
- 電子患者日誌ことePRO(オプション):本バージョンから、Promasys単体でePROが使用できるようになりました。専用のWebインターフェイスにおいてPromasysで作成したタイムテーブル(≒CRF)からePRO向けに展開したい項目を選択します。必要に応じて見出しもePRO向けに変更することができ、項目別にデータの入力方法も何種類か選択可能です(同じ数値データでも、キーパッド入力なのか、スライダーでの入力とするのかを選ぶ等)。また、入力が許可される期間を設定することも可能です。
データ入力自体は、患者さん・被験者さん自身のスマホを利用して行います。専用のアプリをダウンロードし、各患者さん・被験者さん別に発行されるQRコード(二次元バーコード)を読み取ることで初回登録を行います。入力されたデータは、監査証跡情報とセットで即座に本体のPromasysに反映されるため、従来のePROにある様な、ePRO専用のDBとEDCのDBをどこかで同期する・インテグレーションする等の問題は無いのも大きなポイントです。 - データとしてファイルを添付:本バージョンから、BLOBという新しいデータタイプが実装され、ファイルが直接Promasysにアップロードできるようになりました。これにより、例えばSDS等の自己評価尺度のスキャンを、入力データとセットでアップロードでき、中央モニタリングに役立てることが可能です。本機能はPromasysのiPadアプリからも利用可能ですので、皮膚反応試験の発赤の状態をiPadのカメラで撮影しそのままアップロードする、等の使い方も可能です。
- パスワードセキュリティの向上:これまでは、パスワードの要件は各ユーザーアカウントの個別の設定でした。本バージョンではこれに加えて、システム全体で英数字や特殊記号の強制などの一定の要件を設定することが可能です。また、不正アクセス防止を強化するためアカウントロックまでのログイン施行回数をPromasysで設定出来るようになりました。
- 帳票の新規追加・改修:
- 【指定期間中に発生したログイン失敗】を出力するレポートが追加されました。
- 【ユーザーグループとユーザーグループの割り当てに関する監査証跡】を出力するレポートが追加されました。これまでは、一般の監査証跡レポートからユーザーグループに関するものを出力し、そこからユーザーグループの割り当ての遷移を紐解く必要がありましたが、本バージョンからはもっと手軽に確認出来るようになりました。
- 【ユーザーアカウントに関する監査証跡】を出力するレポートが追加されました。同上。
- 【ユーザーアカウントのプロトコルへのアクセスに関する監査証跡】を出力するレポートが追加されました。特定のプロトコルに対して、アクセス権限を付与された・されているユーザーアカウントを、アクセスがあった期間と併せて、一覧表示します。
- 改修:監査証跡レポートとクエリレポートがエクセル形式で出力出来るようになりました。
- コードリストをラジオボタンで表示(WebCRFのみ):通常、入力画面ではプルダウンで表示されるコードリストが、システム全体の設定によりラジオボタンでの表示に変更できます。
- バーコード読み取り(iPadのみ):バーコードをスキャンすることで、特定の被験者や入力画面に素早く移動できます。バーコード読み取りは、Bluetoothバーコードリーダー、またはiPadのカメラで行えます。
改修点
- WebCRF内の全てのポップアップの仕組みを統一し、一部ブラウザでポップアップが抑制されてしまう場合がある事象に対処しました。
- iPadの数値・時刻・日付データの入力インターフェイスの使い勝手が向上しました。
- その他システムの安定性が向上しました。
現時点で判明している不具合
<現時点では報告無し、判明し次第追記します>
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