CDMSやEDCのトレーニングを提供する上で、常に悩みの種になるのが、サーバーをどうするか…ということでした。最近までは、基本的にノートパソコンをサーバー代わりにして、参加者にアクセスしてもらっていました。ノートパソコンではスペックは頭打ちになる問題はもちろん、そもそも端末向けのWindowsは色々制限が設けられています(マシンのスペックさえ上げれば、通常のWindows 7や10でサーバーが代用できてしまっては、マイクロソフト社も商売になりませんので…)。そのため、数人の参加者なら問題のないことも、参加者が増えてくるとだんだん動作が重くなってきます。最終的に、一部の参加者はサーバーから応答が来ない等の現象も起きてしまいます。ということで、思い切ってAmazon Web Services(通称AWS)でサーバーを立ててみました。立ててみて、「もっと早くやれば良かった…」と思うことばかりです。
一時的にのみ必要…というニーズにぴったり
サーバーはなかなか高価なものです。ですが、トレーニングであったり、参加型のソフトウェア・デモンストレーションは、常に行われているものではありません。案件が集中することもあれば、全くないという月も当然あります。AWSには、「起動時のみ課金」という「オンデマンド」プランがあります。課金金額はスペックにもよりますが、一般的な構成だと一日200円から2,000円の範囲に収まるため、リーズナブル。参加人数が10人を超えるトレーニングがあっても、その期間(準備期間+実施期間+宿題期間)だけ「スイッチオン」していればコストは抑えられます。
サーバーのスペックに迷う必要なし
サーバーなのに「従量課金」ということも頼もしいですが、実際にやってみて一番頼もしいと感じたのが、スペック選びです。物理的なサーバーや、データセンターの専用レンタルサーバーでは、必要スペックをしっかり把握しておく必要があります。AWSで環境を構築した後に、サーバーのスペック不足や、逆にオーバースペックが判明した場合は、簡単に別の環境への切り替えが可能です。色々な構成を試してみて、その中から状況にぴったり合ったものを選択できます。
バックアップも簡単
フルシステムバックアップも、すべてAWSの管理コンソールから行えます。テスト用にメイン環境のコピーを作るのも、AWS内に一時的にサーバーを設けて、テストが済んだら停止する…等の使い方が可能です。地味ですが、ここが物理的なサーバーに比較した場合、AWSの最大のメリットかも知れません。テスト用サーバーに二桁~三桁万円かかるところが、ごっそり削減できてしまいます。既に効率よくデータセンターが運用できている場面でも、テスト用途のみにAWSを利用する…ということも一考の価値ありなのかな、と素人ながら思いました。
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